ロボアドバイザーを選ぶ時も費用対効果を考えることが大切です。そのためには、支払う費用の総額を正しく把握することが大切です。長期投資では費用の差が大きな結果の違いとなるからです。
シミュレーション
代表的なロボアドバイザーの運用シミュレーションを行いました。
前提条件
シミュレーションの主な条件は次のとおりです。
- 投資元本:100万円(一括投資)
- 投資期間:10年間
- 期待リターン:4%/年
- 想定リスク:12%/年
シミュレーション結果
テオ | ウェルスナビ | マネックス | |
資産価値 | 1,156,051円 | 1,158,915円 | 1,225,254円 | 投資損益 | 156,051円 | 158,915円 | 225,254円 |
費用の総額 | ▲221,371円 | ▲218,508円 | ▲152,169円 |
ロボアド利用ならマネックスアドバイザー
ロボアドとして知名度が高いのは、テオ(THEO)やウェルスナビ(WealthNavi)ですが、どちらも毎年資産残高の1%を超える費用を契約者から徴収する割高なサービスです。長く利用すればするほど、多額の費用支払いが発生します。
上記の費用の総額を見ると一目瞭然ですが、ロボアドを契約するなら、マネックスアドバイザーの一択になります。
マネックスアドバイザー
日本の投資一任契約型のロボアドバイザーのほとんどは、コストが割高で、長期投資には向かないサービスです。費用が割高な投資信託と同じで、長く利用すればするほど、多額の費用が徴収される仕組みとなっています。
ただ、こうした業界に、一石を投じているのがマネックス証券のマネックスアドバイザーです。
世界水準の低コスト運用
マネックスアドバイザーの特徴の一つが世界水準の低コスト運用です。マネックス証券のウェブサイトには、こう記述されています。
世界水準の低コスト運用ロボアドバイザーによる資産運用の先進国であるアメリカでは、預り残高に対して年0.50%以下のコストで運用されるサービスが主流となっています。一方、日本のロボアドバイザーの運用コストは、年1.00%前後となるものが多く、ロボアドバイザーを使った本当の低コスト資産運用サービスは実現されていませんでした。
マネックスアドバイザーは、日本の個人投資家の方にも、ロボアドバイザーを用いた資産運用を手軽に利用していただくため、運用コストを競合サービスの半額程度となる年0.50%前後に抑えて、提供をしています。
出所:サービスの特長 マネックスアドバイザー マネックス証券
一方、THEO(テオ)のサイトにはこうあります。
最小限のコストで気軽にスタート投資一任報酬は預り資産の年率1.0%(税別)だけ
出所:THEOとは
THEO(テオ)は何と比べて「最小限のコスト」とアピールしているのでしょうか。年率1%もの多額の費用を徴収しながら、1%”だけ”と、あたかも低コストであるかのような宣伝を繰り返しています。
まとめ
ロボアド運用の本質は、複数の資産に分散投資する既存のバランス型の投資信託と同じです。派手な宣伝文句に惑わされがちですが、ロボアドだからといって、バランス型の投資信託よりも高いパフォーマンスが期待できるわけではありません。
ロボアドとして知名度が高いのは、テオ(THEO)やウェルスナビ(WealthNavi)ですが、どちらも毎年資産残高の1%を超える費用を契約者から徴収する割高なサービスで、長い目でみると、割高なコスト分、低コストのバランス型ファンドと比べて、運用成績が悪くなるのは目に見えています。
現状、投資一任契約型のロボアドバイザーは、マネックスアドバイザー以外は、費用が割高すぎて、長期の資産形成を目的とする投資家にとっては不向きです。国際分散投資をするなら、マネックスアドバイザーか費用の割安なバランス型の投資信託を購入したほうが賢明です。
投資信託を選びと同様に、ロボアドバイザー選ぶ時も、費用をきちんと理解することが大切です。知名度や事情に詳しくない人たちの口コミ、サービス提供会社のキャッチ―な宣伝文句に踊らされないようご注意ください。
各ロボアドバイザーのシミュレーション結果詳細は、次のリンク先をご覧ください。