ファンド分析 | WealthNavi(ウェルスナビ)

WealthNaviは、ウェルスナビ株式会社が提供する投資一任契約型のロボットアドバイザーです。世界の株式や米国債券、金や不動産価格と連動する7種類のETFを投資対象としています。このファンドを元本100万円で購入した場合、10年間で支払う費用の総額は11万7,525円になります

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ファンド概要

記載内容は2017年12月末時点の分析・評価です。最新情報は運用会社のウェブサイトでご確認ください。

WealthNaviの特徴は以下のとおりです。

  • ウェルスナビ株式会社が提供する投資一任運用サービス
  • 投資対象は世界中の株式や米国債券、金や不動産価格と連動する7種類のETF
  • 運用戦略はこれらのETFへの投資比率の決定(アセットアロケーション)
  • ベンチマークを設定していない

費用の総額

このファンドを元本100万円で購入した場合、10年間の支払い費用の総額は11万7,525円になります。

WealthNaviニッセイ・インデックスバランスファンド
費用の総額117,525円32,264円

同じバランス型のインデックスファンド(ニッセイ・インデックスバランスファンド)の費用総額は3万2,264円です。したがって、WealthNaviの購入者は、同タイプのインデックスファンドの購入者と比べて、10年間で約9万円多くの費用を支払うことになります。

※ なお、支払い費用の算出にあたって、費用控除前の期待収益率をゼロ、投資しているETF(または投資信託)の信託報酬は各ロボアドバイザーの特性を考慮した概算値を入力、取引コストと売買回転率はバランス型パッシブの想定最低値を入力して計算しています。詳しい設定条件はこの記事末尾の「シミュレーション詳細」からご確認ください。

購入検討時の留意点

割高な費用

同じ国内外の株式および債券を主な投資対象とするバランス型の投資信託で、支払費用が半分以下のファンドがあります。割高な費用を払ってまで、敢えてこの投資信託を買う理由があるかお考えください。

WealthNaviは高コストのファンドです。投資一任報酬が3%程度のラップ口座と比較して、あたかも投資家が負担する費用が割安であるかのような宣伝を行っていますが、WealthNaviを契約した投資家が毎年負担する費用は、投資対象ETFの信託報酬等も考慮すると年率1.2%と高水準です。他のバランス型の投資信託と比べても高く、投資対象がETF(インデックスファンド)であることを考えれば、かなりの高コストのファンドといえます

ロボットアドバイザーやファンドラップ等、投資残高に応じて毎年1%程度の報酬を負担するサービスがはやっています(業界がブームにしようと企んでいます)が、これらのサービスは購入手数料が低く抑えられている(またはかからない)ため初期費用は安くすみますが、長期間では、結局、高い費用を負担することになります。

ベンチマークを設定していない

ベンチマークを設定していないため、投資家は、WealthNaviの運用戦略(アセットアロケーション)がうまくいっているか否かの評価ができません。定量判断に基づく投資判断を売りにしているサービスとしてあるまじき行為です。

大げさな宣伝文句

「世界水準の高度な金融アルゴリズム」、「ノーベル賞を受賞したポートフォリオ理論」などといった言葉を並べて宣伝しています。嘘や偽りではありませんが、大げさすぎます。ロボアドバイザーはAI(人工知能)とは程遠い単なる自動化処理にすぎませんし、「ノーベル賞を受賞したポートフォリオ理論」は大昔(1952年)に発表された論文で、今や、全ての投資信託が当たり前に行っている分散投資の根拠を示すものにすぎません。

ノーベル経済学賞を受賞した教授と共同開発したのであれば、こうした宣伝を行う価値はありますが、そうではありません。他の全ての投資信託にもあてはまる当たり前のことを、敢えて「アルゴリズム」や「ノーベル賞」という仰々しい言葉を使って宣伝しているだけです。悪意はないと思いますが、金融知識の乏しい投資家を惑わす大言壮語と言えます。

為替リスク

ウェルスナビが投資しているETFは、全て米国上場のETF(ドル建て資産)ですので、為替リスクが伴います。例えば投資している米国株式ETFの価格が変わらなくても、買付け時よりも円高になった場合は、円ベースの投資損益はマイナスになり、円安になった場合はプラスになります。

まとめ

WealthNaviはウェルスナビ株式会社が提供する投資一任運用サービスです。運用の中身は、バランス型のインデックスファンドです。投資対象を、株式や債券に限らず、金や不動産価格などの様々なインデックスに連動するETFを組み合わせたポートフォリオを構築しています。

WealthNaviとTHEOは、サービスの種類も投資一任報酬の水準も似ている為、何かと比較されますが、両サービスに実質的な違いは見出せません。投資対象のETFの種類が、WealthNaviが7銘柄程度、THEOが35銘柄程度と異なるものの、実質的なリスク分散の程度に特筆すべき差はありません。また、どちらも定量分析に基づく投資判断を売りにしながら、ベンチマークすら設定していないことまで同じです。そもそも、どちらも、費用が割高なので長期投資には向かないサービスといえます。

アセットアロケーションに付加価値があると判断できれば、毎年1%もの高い投資一任報酬が正当化される可能性もあるかもしれませんが、ベンチマークすら設定していない為、戦略の有効性を判断することができません。「根拠は示せないけど、儲かりそうな商品だから、とにかく買ってよ」と言わんばかりで、定量分析に基づく投資判断を売りにしている会社なのに情けない限りです。

結論:割高な費用を支払ってまで、このファンドに投資すべき理由が見出しがたい為、当サイトとしては、この投資信託への投資はお勧めしません。

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 ご参考:費用算出の前提条件や、費用の項目別・支払先別内訳等の結果詳細は、「シミュレーション詳細」をご覧ください。

  シミュレーション詳細
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